Macに外付けSSDを挿しても出てこない。ならばディスクユーティリティの「消去」は押さない。「このディスクは読み取れません」に「初期化」も押さない。「無視」を選ぶ。切り分けは5分で終わる。順番はこの下。
Finderに無くても、ディスクユーティリティに灰色で出るなら論理障害の可能性。First Aidを1回だけ。
ディスクユーティリティにも「システム情報」にも出ないなら、ケーブルか電源かSSD本体。ソフトの出番はない。
First Aidが失敗したら、そこで手を止める。2回目と3回目は状態を悪くする。
※SSDは異音が出ない。静かに壊れる。「音がしないから軽い」は判断材料にならない。
やってはいけないこと
禁止② First Aidを繰り返す。修復は書き込みを伴う。1回で直らないものは回数で直らない。
禁止③ 抜き差しと再起動を繰り返す。コントローラが弱った個体は、通電のたびに読める範囲が減る。
5分の切り分け(上から順に)
見え方別の判断表
| 見え方 | 疑う原因 | 次の一手 |
|---|---|---|
| Finderに無い。ディスクユーティリティに灰色で出る | マウント失敗・目次の破損 | 「マウント」→ダメならFirst Aid 1回 |
| 容量は正しく出るが「初期化しますか」 | ファイルシステムの破損 | 無視を押し、復元ソフトでスキャン |
| ディスクユーティリティに無い。システム情報にはある | ケーブル・電力不足・コントローラ | ケーブル交換→別PC |
| システム情報にも無い | SSD本体か基板の故障 | 通電をやめ無料診断 |
| 出たり消えたりする | 接触不良か寿命の前兆 | 出ている間に全コピー |
「出たり消えたり」は、次に消えたら戻らない前兆と見る。出ている間に別のドライブへコピーし、SSDには一切書き込まない。前兆の見分け方はSSDが突然寿命を迎える前兆に書いた。
ポータブルSSDはMac側の電力で動く。ハブ経由や古いUSB-Aポートでは電力が足りず、認識が途切れる個体がある。手順1で直挿しにする理由はこれ。
灰色で出るなら、復元ソフトを1回
対象はディスクユーティリティに出るがマウントできない状態。または「初期化しますか」が出る状態。
使うのはPhotoRec。CGSecurity公式の無料ソフトで、Macでも動く。SSDを読み取り専用でスキャンし、別ドライブに書き出す。復元先を同じSSDにしない。
一つ補足。SSDはTRIMという仕組みで、削除された領域を自動的に消し込む。誤って「消去」を押した後の復元は、HDDより戻りにくい。
ここが「消去を押すな」の理由。スキャンで何も出なければ、それ以上は触らない。
ここから先は業者
システム情報にも出ない、First Aidが失敗した、落とした、触ると熱い。この4つのどれかなら、自力の作業は全て逆効果。SSDのコントローラ故障は、メモリチップを直接読む設備が要る。
Windowsでの症状はSSDが認識しない時の対処に分けた。線引きは自分でできる範囲と限界で引く。見積もりの見方は業者の選び方を読んでから相談する。
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自分で試していい状態と、今すぐ手を止める状態
症状が違えば初動も違う。以下は全記事共通の線引きである。迷ったら通電を止める側を選ぶ。
自分で試してよい(下の全てに当てはまる場合のみ)
- 異音がしない。カチカチ・ジジジ・カラカラいずれも鳴っていない
- 焦げ臭くない。煙は出ていない
- 水に濡れていない。落下させていない
- 機器自体はパソコンから見えている(認識はする)
今すぐ電源を切り、通電をやめる(一つでも当てはまるなら)
- カチカチ・ジジジ・カラカラなどの異音がする
- 焦げ臭い。煙が出た。基板が変色している
- 水没した。湿っている(乾かす目的でも通電しない)
- 落下・衝撃のあとに認識しなくなった
- RAID/NASでリビルドに失敗した
この状態でやってはいけない操作
- 再起動と抜き差しの繰り返し。通電のたびに状態は悪くなる
- chkdsk・フォーマット・修復ツールの実行
- 元の機器への上書き保存・復元先に元の機器を指定すること
復旧の可否は状態次第であり、可否も費用も診断しないと分からない。ここで保証はしない。
判断のもとにしている公的な情報源
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この記事を書いた人
真壁
データ復旧たすけ隊編集長 / 元フィールドエンジニア25年
メーカーのフィールドエンジニアを25年。工場や病院のサーバ室で、止まった機械と青ざめた担当者を前にしてきた。現場で学んだのは一つ。壊れた機械より、慌てた人間の操作のほうがデータを殺す。再起動、抜き差し、通電したままの放置。良かれと思ってやる操作で、戻ったはずのデータが戻らなくなる。だからここでは、理由より先に「今すぐやめること」を書く。復旧の保証はしない。悪化させない手順だけは断定する。
