ゴミ箱を空にした後Windowsで復元する方法と成功率

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深夜に「ゴミ箱を空にする」を押してから、しばらくして「あ、あのファイル消してなかった」と気づく。この相談、サポート窓口にいた5年間で数えきれないくらい受けてきました。結論から言うと、まだ間に合う可能性は十分あります。ただし「今すぐ何をするか」で結果が大きく変わるので、まずそこから話します。

パソコンを使い続けるのをやめてください

ゴミ箱を空にしても、実はファイルの中身はすぐには消えていません。Windowsが「この場所はもう使っていいですよ」という印をつけただけで、データの実体はディスクの上にまだ残っています。問題は、そのまま作業を続けると別の新しいデータがその場所に上書きされてしまうこと。こうなると、どんな高性能な復元ソフトを使っても、業者に頼んでも戻せなくなってしまいます。

なので、消えたことに気づいたら、そのパソコンでの作業をいったん止める。ネットサーフィンも、動画の視聴も、他のファイルの保存も、できれば全部やめてください。特にダウンロードとインストールは厳禁です。これだけで復元できる可能性はかなり変わってきます。

もし可能なら、復元ソフトは消えたファイルがあったドライブとは別のドライブ(USBメモリや別の内蔵ドライブ)にインストールするのがベストです。同じドライブにインストールすると、その時点で上書きのリスクが発生してしまうので。

無料ソフトで自分で試す手順

ここからは実際に僕が窓口でよく案内していたやり方です。専門知識がなくても操作できるものを選んでいます。

まず試してほしいのが、Windows標準の「ファイル履歴」や「以前のバージョンを復元」機能。ファイルがあったフォルダを右クリックして「プロパティ」→「以前のバージョン」タブを見ると、過去のスナップショットが残っていることがあります。バックアップ機能をオンにしていた人はここで一発解決することも珍しくありません。

これで見つからない場合は、無料の復元ソフトを使います。有名どころだと「Recuva」や「PhotoRec」あたりが定番で、操作もそこまで難しくありません。手順としては大体こんな流れです。

  • 別のUSBメモリなどに復元ソフトをダウンロード・インストールする
  • ソフトを起動して、消えたファイルがあったドライブをスキャン対象に選ぶ
  • 「詳細スキャン」や「ディープスキャン」を選ぶ(時間はかかりますが見つかる確率が上がります)
  • スキャン後に一覧から目的のファイルを探し、復元先は「元のドライブとは別の場所」に指定する

この「復元先を別の場所にする」のを忘れる人がすごく多いんですよね。せっかく見つけたファイルを元のドライブに戻すと、まだスキャンしていない領域に上書きしてしまう可能性があるので、必ず外付けHDDやUSBメモリなど別の保存先を指定してください。

正直に言うと、無料ソフトで100%見つかるわけではありません。ファイルの種類(写真、動画、Officeファイルなど)やゴミ箱を空にしてからの経過時間、その後どれくらいパソコンを使ったかによって結果は本当にバラバラです。僕が対応した中では、その日のうちに気づいて何も操作していなかったケースは復元できることが多かった一方、数日経って色々インストールしたり動画を見たりしていたケースでは、断片的にしか戻らないこともありました。あくまで印象としての傾向で、保証できるものではありません。

無料ソフトで見つからない、あるいは操作に不安がある場合は、有料のデータ復旧ソフトや専門業者の無料診断を使う手もあります。

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USBメモリやSDカードで似たようなトラブルに遭った人は、こちらも参考になると思います。 USBメモリのデータが消えた時に無料で復元する方法 SDカードをフォーマットして復元したい人が最初にやること

「ゴミ箱に戻す」ボタンがない、本当に消えているのか不安な人へ

ゴミ箱を「空にする」を押すと、通常のゴミ箱の右クリックメニューにある「元に戻す」は使えなくなります。これは仕様なので、そこは焦らなくて大丈夫です。ただ、SSD搭載のパソコンだと状況が少し違います。SSDには「TRIM」という機能があって、これが有効になっていると、ゴミ箱を空にした直後からデータの実体そのものが消去されていくケースがあります。HDDよりも復元の猶予が短い、というのが正直なところです。SSD搭載機で気づくのが遅れた場合は、期待値を少し下げて臨んだほうがいいかもしれません。

こんな症状なら自分で触らないほうがいい

ここまでは論理的な削除の話でしたが、パソコンやドライブ自体に異常がある場合は話が別です。

  • ドライブから「カチカチ」「キュルキュル」という異音がする
  • 水没させた、または落下させて電源が入らない
  • 焦げ臭い、異常に熱くなる
  • BIOSやエクスプローラーでドライブ自体が認識されない

こういう症状があるときは、電源を入れ直したり、ソフトでスキャンしたりするのは避けてください。物理的に壊れているドライブに通電し続けると、プラッタやヘッドの損傷が進んで、本来なら復旧できたはずのデータまで失うことがあります。僕自身、窓口時代に「異音がしたけど何度も電源入れ直してました」というお客様のドライブが、最終的にヘッドがプラッタを削ってしまって復旧不可になったケースを見ています。異音や水没は、その時点で電源を切って専門業者に相談するのが安全です。

外付けHDDまわりのトラブルはこちらでも詳しく書いています。 外付けHDDが認識しない時のデータ取り出し方法と初動 HDDがカチカチ音を立てる時の正しい対処と復旧の初動

業者に頼む場合の料金感と選び方

無料ソフトで見つからなかった、あるいは異音などの物理故障が疑われる場合は、データ復旧の専門業者に無料見積もりを出してもらうのが一番早い判断材料になります。

料金は本当にケースバイケースで、論理障害(今回のようなゴミ箱削除など)だと数万円くらいと言われることが多く、物理障害だとドライブの状態によって数万円〜十数万円以上まで幅が出ると聞きます。診断だけなら無料でやってくれる業者も多いので、まずは症状を伝えて見積もりを取り、金額とデータの重要度を天秤にかけて判断する、という進め方が現実的だと思います。「必ず直る」と言い切る業者よりも、症状を丁寧にヒアリングして成功率の見込みを正直に話してくれる業者のほうが、僕は個人的に信頼しています。

月330円〜

G・O・G 会員制パソコンサポート

PC・スマホ・タブレットのトラブルを電話や訪問でサポートしてくれる会員制サービス。データ以外のパソコンの困りごとが続く人向け。

G・O・G会員制パソコンサポート(月330円〜・全国対応)

全国対応/個人・法人プランあり

法人のサーバーやRAID構成のデータで困っている場合は、対応できる業者がさらに限られてくるので、その点も見積もり時に確認しておくと二度手間になりません。

iPhone特化

FIREBIRD(iPhone基板修理)

水没・起動不良・リンゴループなど、iPhoneの基板レベルの故障からデータを取り出す専門サービス。他店で断られた端末の相談もできる。

FIREBIRD iPhone基板修理・データ復旧(無料相談)

修理・復旧の可否は無料相談で確認できます

数分の判断が結果を分ける

ゴミ箱を空にした直後の数分、数時間の判断で結果が変わるというのは、大げさでなく本当にそうです。まずパソコンの操作を止める、そのうえで別ドライブから無料ソフトを試す、ダメなら無料見積もりで業者に相談する。この順番さえ守れば、パニックになって余計なことをするよりずっと良い結果につながりやすいと、僕は現場でずっと感じてきました。落ち着いて対応できた人ほど、結果的にファイルを取り戻せている印象があります。

症状が違うなら、こちらを読む

自分で試していい状態と、今すぐ手を止める状態

症状が違えば初動も違う。以下は全記事共通の線引きである。迷ったら通電を止める側を選ぶ。

自分で試してよい(下の全てに当てはまる場合のみ)

  • 異音がしない。カチカチ・ジジジ・カラカラいずれも鳴っていない
  • 焦げ臭くない。煙は出ていない
  • 水に濡れていない。落下させていない
  • 機器自体はパソコンから見えている(認識はする)

今すぐ電源を切り、通電をやめる(一つでも当てはまるなら)

  • カチカチ・ジジジ・カラカラなどの異音がする
  • 焦げ臭い。煙が出た。基板が変色している
  • 水没した。湿っている(乾かす目的でも通電しない)
  • 落下・衝撃のあとに認識しなくなった
  • RAID/NASでリビルドに失敗した

この状態でやってはいけない操作

  • 再起動と抜き差しの繰り返し。通電のたびに状態は悪くなる
  • chkdsk・フォーマット・修復ツールの実行
  • 元の機器への上書き保存・復元先に元の機器を指定すること

復旧の可否は状態次第であり、可否も費用も診断しないと分からない。ここで保証はしない。

判断のもとにしている公的な情報源

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この記事を書いた人

真壁

データ復旧たすけ隊編集長 / 元フィールドエンジニア25年

メーカーのフィールドエンジニアを25年。工場や病院のサーバ室で、止まった機械と青ざめた担当者を前にしてきた。現場で学んだのは一つ。壊れた機械より、慌てた人間の操作のほうがデータを殺す。再起動、抜き差し、通電したままの放置。良かれと思ってやる操作で、戻ったはずのデータが戻らなくなる。だからここでは、理由より先に「今すぐやめること」を書く。復旧の保証はしない。悪化させない手順だけは断定する。

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